P/L経営・B/S経営論争

はじめに

経営者同士の会話の中で、P/Lを重視した経営か?B/Sを重視した経営か?という議論になるときがあります。まぁ、よく考えると、その二者択一というのが変なのですがw

この記事を読んでいただくと、なぜそんな話になるのか?みたいなこともわかるかもしれません。

そもそも、P/LとB/Sとは?また、その関係性は?

P/LとB/Sについて、よくわからない人もいるかも知れませんので、それぞれの説明とその関係性を説明します。

まずは、P/Lとは、日本での名前は「損益計算書」、英語での名前は「Profit and Loss Statement」です。これは、(会社でも個人でも)「ある一定期間」のその会社の収入と支出から利益を計算する表です。例えば、「ある一定期間」が1年であれば、1年間の収入から支出を引いて利益(マイナスの場合は損失)を計算します。言ってみれば、1年間の成績表ですね。

続いて、B/Sとは、日本での名前は「貸借対照表」、英語での名前は「Balance Sheet」です。これは、「ある時点」でのその会社の状態(資産および負債資本)を表したものです。例えば、「ある時点」ですから、2024年1月1日0時0分0秒時点では、資産は何がいくら(金額)、負債資本は何がいくら(金額)を表します。

では、P/LとB/Sの関係性ですが、「ある一定期間」ということは、始まりと終わりがありますよね。その始まりの時点のB/Sと終わりの時点のB/Sを繋いでいるのがP/Lということです。始まりの時点から、経営活動を1年間した結果(P/L)、終わりのB/Sになった。という感じですね。

見えないB/S

そもそも会計の世界では、貨幣価値で表現することが前提なのですが、会社というものにはそれで表現できないものがたくさんあります。たとえば、社員の能力やその人数、顧客リスト、ブログの記事数などたくさんあります。

結論

結論としては、役割が異なるのだから、単純にそんな議論をするのは変だということです。それぞれの役割を知り、正しく使う必要があります。

一方で、見えないも含めたB/Sで1年経営した結果が、P/Lです。その成績が思った通りの利益であれば、そのB/Sは正しかった。損失であればそのB/Sは間違いだったということではないでしょうか。

ABOUT US
脇本宜哉株式会社だいずらぼ 代表取締役
「圧倒的な目標達成を支援する目標達成コーチ」 1978年生まれ。兵庫県高砂市出身。神戸市立工業高等専門学校電子工学科を卒業後、徳島大学工学部、徳島大学大学院を経て、2003年富士電機株式会社へ入社。水処理プラントの監視制御システムの開発・導入に従事。 2008年7月に退職し、8月27日に株式会社だいずらぼを創業。WEB制作、SEO、システム開発・導入、生産性向上のためのコンサルティングを提供している。現在は、兵庫県神戸市在住、1匹の猫を育てている。 経営コンサルティング、認定経営革新等支援機関(ID:107528000712)、経営計画の作成支援、補助金申請支援(事業再構築補助金、事業承継・引継ぎ補助金、ものづくり補助金、IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金)、労働生産性の向上、DX、社内の仕組みづくり、MQ戦略ゲーム(通称:MG)研修、社員教育を専門としている。